今回は、コーヒーの淹れ方で最もスタンダードとなったペーパードリップでの美味しい淹れ方を紹介します。
コーヒーショップで提供される一杯の味は、豆の品質だけでなく抽出工程によって大きく左右されます。中でもペーパードリップにおいて重要なのが「蒸らし」です。今回は、ご自宅でも再現できるプロの視点から、蒸らしの基本と味の違い、そしておいしく淹れるコツをご紹介します。

最初の蒸らしは、30秒

ペーパードリップの基本工程
まず、ドリッパーにセットしたコーヒー粉にお湯を注ぎます。最初は一気に注がず、下から1〜2滴コーヒーが落ちてきたところでストップするのがポイントです。ここで抽出を止め、「蒸らし」の工程に入ります。
蒸らし時間の目安と味の違い
蒸らしの目安時間は約30秒。この時間で、コーヒー粉の内部までお湯が浸透し、旨味成分が抽出されやすくなります。
蒸らし時間を長めにすると
→ コクや深みが増し、個性的な味わいに
蒸らし時間を短めにすると
→ あっさりとして飲みやすい仕上がりに
粉全体にまんべんなくお湯をかけ、表面がヒタヒタと湿る程度が理想です。この均一さが、雑味のないコーヒーを生み出します。
日が経った豆でもおいしく淹れるコツ
焙煎から日が経ったコーヒー豆は、炭酸ガスが抜けているため膨らみが弱くなります。しかし、蒸らしの途中で中心部分に少量ずつお湯を継ぎ足すことで、粉がふっくらと膨らみやすくなり、味わいも安定します。これはコーヒーショップでも実践されているテクニックです。
抽出比率の基本
おいしいコーヒーを安定して淹れるための基本比率は、
コーヒー粉10gに対してお湯150g。
この比率を基準に、濃さや味の好みに合わせて微調整するのがおすすめです。
ペーパードリップは、ちょっとした工夫で味が大きく変わります。当店では、こうした抽出のこだわりを一杯一杯に込め、香り高いコーヒーをご提供しています。ぜひ、プロの味を体験しにお立ち寄りください。
コーヒー10gにお湯150gが目安

15倍、これはコーヒーに使うお湯と粉の関係の目安です。お湯の量は、コーヒーの粉の重さの15倍が目安です。一人分のお湯が150mlなら粉10gが一つの目安。二人分で300mlなら20gという感じ。後は、お好みでお湯や粉の量をカスマイズしてもちろんOKです。
ドリップするお湯の温度は90℃

ドリップ温度の目安は90℃です。やかんで沸騰したお湯をドリップケトルに移すとちょうどいい感じです。浅煎りになるにつれて、85℃くらいまで温度を下げてもOK。温度を低くすると、飲みやすくなりますが、冷めやすくもなるので、マグやサーバーはお湯で温めておくと美味しく飲めます。温度計があると、より安定しますよ。
3min

ドリップする時間は、3分間が目安です。多少の誤差は問題ないですが、あまり早く落ちたり長く時間がかかる場合には、豆の挽き目を調整してみましょう。また、3分を全体としたときの前半でお湯の4割、後半で残りの6割のお湯の量を注ぐイメージを持つと味が安定してきます。
CROPは、毎日飲むのにちょうどいいコーヒーを目指しています。
ペーパードリップは、ちょっとした工夫で味が大きく変わります。当店では、こうしたコーヒーの情報や、店主のコーヒー焙煎での出来事を日記にしています。秋田で、ちいさなタイニーハウスで日々焙煎しています。気になっていただいた方は、ぜひbase のショップから注文いただけたら嬉しいです。


